「平等に貧しくなろう」日本を見限った社会学者の口車に乗せられてはいけない

2017年2月11日の中日新聞に、社会学者である上野千鶴子(68)の過激な提言が掲載された。「平等に貧しくなろう」というキャッチーな見出し。日本の人口は減る一方であり、経済成長はできない。国にお金が入らないから、税率を上げる。国民の負担を増やし、みんなで貧乏になろう。そう上野は主張する。

人口が増えない理由として挙げられているのは、日本が移民を受け入れられないこと。移民を受け入れれば、社会が不公正になったり、治安が悪化したりすると上野は言う。日本人にとっては負担が大きい、日本人には多文化共生はできないというのだ。

なぜ移民を受けいれると社会が不公正になるのか。移民に対する差別が存在するからである。差別は怨念を生む。不当な扱いを受けた移民は犯罪に走る可能性が高くなるし、それ以前に排外的な日本人が移民に対して犯罪を行う場合もある。

だったら我々の差別意識をなくすしかない。急な大量の移民流入には拒絶反応を示してしまう日本人を、少しずつ慣らしていくのだ。中国人や韓国人の友達がいる日本人は、彼らを差別したりしない。移民受け入れの制度を作る前に、個人のレベルで外国人に少しずつ慣れていく必要がある。

大学教授のナンシー・J・アドラー(アドラー心理学のアルフレッド・アドラーではない)は、経営の面から多文化共生を論じている。独創性が重要な職種では移民の活用で生産性が向上する。製造業の工場のように、画一的な振る舞いが要求される場所では、文化多様性がトラブルを引き起こす。

移民受け入れで日本社会を豊かにするには、同質性への固執をやめる必要がある。不可能なことではないはずだ。無理して周りに合わせているだけで本音は違う、という経験は誰にでもある。本当は、みんなと違った自分がいるし、自分と違ったみんながいることを感じている。多様性に開かれている。

我々の中にある同調圧力を緩和し、かつ外国人アレルギーを抑制していけば、平和裏に移民を受け入れられる。日本の人口は増加に転じ、さらなる経済成長を達成することができる。みすみす平等に貧しくなることはないのだ。上野の誘いに乗ってはいけない。貧乏がいやなら多様な人々を受け入れよう。

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「「平等に貧しくなろう」日本を見限った社会学者の口車に乗せられてはいけない」への2件のフィードバック

  1. 確かに、この「平等に貧しくなろう」はネットでかなり叩かれているようですね。

    自分は、あんまり拒絶反応は無くて「要するに富の再分配を強化しようよ」ってのが言いたいんだろうなという印象。

    良く言われているのが、少子化で労働力の低下が問題と。

    これは、本当ですかと。
    今年に入ってニュースで良く見るのは、AIによるサービスの導入。
    例としてはECサイト向けのカスタマーサービスの一部をAIでのチャットに置き換えると。導入コストとしては、初期投資が数百万、月々20万という安さ。
    正社員二人分のコストでしかない。
    導入した会社では、それを入れたため人によるオペレーション対応は、4割減。
    生産性が大幅にアップしている。

    これからは、ロボットも導入されてくるので、ますます生産性は上がるはず。

    となると「既存の労働」は、ロボットやAIに置き換わり、人間は「新たな仕事を生み出す」

    だから、自分は人口減少による労働力低下は嘘だろうなぁと思っています。

    単なる人口減少による年金支払総額の低下で年金がヤバイってだけなんじゃ?

    1. いまのコンピューターはそんなに進んでるんですか、すごい!
      機械が働いてくれるなら、無理して人間を増やさなくてもいいかもしれませんね。
      移民を受け入れないとしても、国内の差別意識はなくしたいですが(^^;
      少ない人口で、労働時間も短くて、それでいて貧しくもなければ、意外と暮らしやすい国じゃないですか~

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