てるみくらぶ内定取り消し女子学生が客を心配。この優しさが採用の決め手か

[3行まとめ]
①旅行会社「てるみくらぶ」に就職予定だった女性に賞賛
②内定が取り消され不安な中、客の心情に配慮する発言
③自分のことにしか関心がない学生と違って引く手あまた

つぶれることになった旅行会社『てるみくらぶ』。同社から採用の内定が出ていた女子学生に賞賛の声があがっている。カメラの前に姿を表したのは、およそ50名の内定者のうちの一人の女性。2017年3月29日のテレビ朝日『グッド!モーニング』でインタビューが放送された。

彼女は5日後に社会人になるということで期待に胸を膨らませていたという。ところが就職先が倒産して内定を取り消され、今後どうすればいいか途方に暮れている不安な心情を吐露した。

それだけなら、視聴者は「ああ、かわいそうに……」程度の感想で終わらせたかもしれない。彼女が賞賛されるに至ったのはなぜか。それは、この女性は自身が大変な目にあっている最中であるにもかかわらず、他者の不運にも心を配っていたからだった。

彼女は、てるみくらぶで旅行を計画していた利用者たちの悲しみを気づかう言葉を発したのだ。自分のことだけではなく、見ず知らずの他人のことまで配慮できる清らかな心の持ち主である。こんなふうに感じることができる就活生は一体どれくらいいただろう。

公益財団法人日本生産性本部の調査によると、今年の新入社員の特徴はポケモン型だという。野生のポケットモンスターは無限に生息しているので、どんどんゲットしていっても別の誰かがゲットできなくなるということはない。

一方、就職先の座席には限りがある。優秀な学生にしかゲットできないため、自分の力を高めることにみな注力している。しかし、これがかえって内定をゲットできない理由となっている。

自分のことにしか関心がない人物は、果たして魅力的だと言えるだろうか。自己分析や自己アピールに必死で、自分のことばかり話したり自分がどう見られるかばかり気にする自意識過剰な人は、本人がいくら有能なつもりでも、周りから見ればつまらない人間である。

てるみくらぶの就職内定が取り消された学生たちに共感することができるか。それとも、ライバルが減って嬉しいと感じるのか、優秀な人が不幸な目にあってざまあみろと思うのか。

資格やスキルのある人が優秀なのではない。本当に優秀で内定をもらえる人は、てるみくらぶの女子学生のように、他人に関心を寄せることができる人である。聖人のように献身する必要はない。形だけの同情ではない、無意識にふと出てきてしまう心の声としてのささいな関心さえあればいい。

このような人間的な精神を備えた人なら、てるみくらぶでなくても欲しがるだろう。実際、財団法人宿泊施設活性化機構が無試験で内定を出すと言っている。就職活動、ひいては人生に困らないためには、自己にしか関心がない幼稚さから卒業することが大切だ。

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1人につき10円、ヤフー検索で寄付。ただし上限額あり。←えっ!?

[3行まとめ]
①東日本大震災から丸6年たつも復興進まず
②ヤフージャパンが検索1人につき10円寄付
③ただし上限額がある、と小さい字で記載

2011年3月11日に巨大地震が発生してから丸6年が経過した。被災地の復興は少しずつ進んでいるが、すっかり元通りという状態にはまだほど遠い。遅々として進まない復興を支援するために、全国各地の個人や団体が寄付などの慈善活動をしている。その中で、通信会社ヤフージャパンの試みが一部で議論を巻き起こしている。

ヤフーの検索サイトで「3.11」と入力して検索した人1名につき10円をヤフーが寄付するというイベントだ。検索した人がお金を払うわけではないため、「自分の懐は痛めたくないが多少の善行は積みたい」と思っている小市民にとっては願ったりかなったり。「やらない善よりやる偽善」ということで、筆者も検索したりSNSで拡散したりした。

全世界の人々が参加したらヤフーが破産するかも――そう思っていた時期が筆者にもあった。よく見たら、絶対にそんなことはなかった。世界中の人がやるわけない、という意味でではない。ヤフーはちゃっかり、「寄付金の上限額は昨年実績を目安とさせていただきます。」という但し書きをつけていたのだ。小さい字で。

たとえ50億人が検索したとしても、決して500億円を寄付するわけではなかった。では、上限を超える人数が検索したら、それはどうなるのか。どうにもならない。ヤフーの知名度が上がり、結局はヤフーの利益になるだけ。もちろん被災地には何も寄付されない。人々の善意を利用して、ヤフーは宣伝活動をしていたのだ。

もっとひどいのもある。「東北エールマーケット」だ。東北の商品を販売しているショッピングサイトで、こちらもヤフーが運営している。このページを誰かがシェアするとヤフーが100円の寄付をすることになっているが、案の定、上限額がある。たったの100万円だ。これではすぐに上回ってしまうだろう。

東北エールマーケットから生じる全ての利益が被災地に還元されるならそれでいい。しかし、ヤフー側にも何割かの利益が配分されているのだとしたら、どうだろう。我々消費者は、被災地支援と抱き合わせでヤフー支援をしていることになる。復興のためには、関係ない企業にも利益が流れてしまうのは仕方ないことなのか……

震災に関連して巷の商店でよく見かけるのが「売上の一部を寄付します」という文言だ。一部とは、何割だろう。公表していないなら、0.000000001%かもしれない。それでも一部には違いない。あなたは、被災地支援というエサにつられて不要品を買わされてはいないだろうか。震災をダシに使う不謹慎な商売人をこれ以上肥え太らせてはいけない。

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猫の里親募集「でも外国人はダメ」NPO法人『ねこけん』の危険な差別思想

[記事3行まとめ]
①捨て猫を保護するNPO法人『ねこけん』の代表は差別主義者
②我が子のように大事な猫ちゃんを外国人なんかに渡せない
③外国人とはコミュニケーションがとれないから

2017年2月20日(月)、TBSテレビ『好きか嫌いか言う時間』。ペットの殺処分問題を語るコーナーで、強烈な差別主義者が登場した。NPO法人『ねこけん』の理事長を務める溝上奈緒子氏だ。NPO法人『ねこけん』は、人間に捨てられた猫を保護し、新しく飼い主になってくれる里親を探している。

猫の里親になるには様々な条件がある。たとえば一人暮らしの人はダメ。留守にしてしまうと無人になり、猫の世話ができなくなるからだ。これだけでも厳しいが、極めつけは「外国人はダメ」という条件だ。溝上氏は、外国人とはコミュニケーションがとれないから、我が子のように大切にしている猫ちゃんたちを渡すことはできないと述べた。

これにはスタジオ内の外国人コメンテーターたちも大激怒。立ち上がって「差別だ!」と叫ぶなど会場は混乱した。「コミュニケーションできてるじゃないか」という外国人からの問いかけに対し、溝上氏は「微妙なニュアンスが伝わらない」と強弁。外国人らの怒りの炎に油を注いだ。

溝上氏はかつて、外国人に猫を引き取ってもらったら問題が起こったという経験をしたことがあるらしい。捨てられてつらい思いをしていた猫が、今度こそ幸せになれると思ったのにまたひどい目にあってしまうのはかわいそうだ。しかし、仮にそんな事件があったとしても、全ての外国人がダメだと差別していいことにはならない。

スタジオ内にいた弁護士は溝上氏を擁護し、動物を守る活動をしている団体への国からの助成が少なすぎることを訴えた。その弁護士によると、一部の団体が国からの助成金を猫のためではなく自分たちのために流用してしまったことがあり、そのせいで他の真面目に動物保護に取り組んでいる団体への助成金も減らされてしまったそうだ。

この構造は、溝上氏の差別理論と全く同じだ。一部に悪い外国人がいたからといって全ての外国人を拒否する溝上氏。一部に悪い動物保護団体があったからといって、全ての動物保護団体への助成を減らす国。自分が差別されたときには不平不満を言う一方、自分が差別しているときにはそれが当たり前だと思っている。むしろ正しいことをしているつもりでさえいる。

一つの差別がまた次の差別を生む。自分には関係ないと思って放置していた差別思想が、めぐりめぐって自分のところへやってくる。あなたも、自分でも気づかないうちに誰かを差別しているということはないだろうか。NPO法人『ねこけん』の差別思想を他山の石とし、一人一人が自らの心にひそむ差別意識をなくしていこう。

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ネット炎上に加担しない人のほうが負け組。大学付属研究所の調査から判明

火事と喧嘩は江戸の花。ネットの花なら炎上だ。有名人がゲスな行為や不謹慎な発言をすると、たちまちブログやSNSが荒れる。膨大な数の批判コメントが、たった一人の有名人に殺到する。ネットを炎上させているのは一体だれなのか? どんな目的で炎上を起こすのか? 国際大学グローバル・コミュニケーション・センターという研究機関が調査した。

調査の結果、ネット炎上に参加するのは若い男性が多かったという。これは納得できるという人も多いだろう。しかし、ここからが予想外。なんと炎上参加者の特徴は、若い男性であり、かつ年収が高くて子供を持っているというのだ。若くしてお金と愛を手に入れた勝ち組男子がネット炎上を起こしていたのである。

彼らが炎上させる動機もこの調査で明らかになった。それは正義感だ。悪事をはたらいた人を糾弾して社会正義を実現するために、義憤にかられてネット炎上に馳せ参じている。

筆者はこれまで、貧乏で孤独で不幸な人が、不幸な境遇の八つ当たりとして、やれ炎上だやれ祭りだと大騒ぎしているのだと思っていた。完全に誤りだった。実際には、裕福で家庭を持つ人が、社会をよりよくするために、やむにやまれず炎上という裁定を下していたのだ。

「勝ち組ってそんなにいっぱいいるの?」と疑問に思った人がいるかもしれない。実は、そんなにいっぱいはいない。炎上に参加しているのはネットユーザーの0.5%にすぎないということも、この調査が明らかにした重要な事実だ。一般大衆ではなく少数精鋭がボランティアで正義を守ってくれている。

「炎上なんてやってて楽しいのかな」「あんなの誰がやってるんだろ」「ヒマなやつがいるね~」などと余裕をかましている人間たちのほうが負け組だったのだ。負け組のくせにそれを自覚せず、勝ち組が必死に努力して獲得した正義の傘に守られていることも知らず、炎上参加者をバカにしてのうのうと暮らしている。

ある意味それは幸せかもしれない。なぜ現在自分が平和に過ごせるのかを考えなくても生きていけるのだ。同時に、勝ち組が必ずしも幸せだとは言えない。脳天気な負け組たちに嫉妬されつつ見下されながら、しかも愛する家族を守りながら、社会の悪と戦っていかなければならないのだから。

その覚悟もない負け組人間は、炎上の傍観者としてこれからも負け続けていくしかない。

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「平等に貧しくなろう」日本を見限った社会学者の口車に乗せられてはいけない

2017年2月11日の中日新聞に、社会学者である上野千鶴子(68)の過激な提言が掲載された。「平等に貧しくなろう」というキャッチーな見出し。日本の人口は減る一方であり、経済成長はできない。国にお金が入らないから、税率を上げる。国民の負担を増やし、みんなで貧乏になろう。そう上野は主張する。

人口が増えない理由として挙げられているのは、日本が移民を受け入れられないこと。移民を受け入れれば、社会が不公正になったり、治安が悪化したりすると上野は言う。日本人にとっては負担が大きい、日本人には多文化共生はできないというのだ。

なぜ移民を受けいれると社会が不公正になるのか。移民に対する差別が存在するからである。差別は怨念を生む。不当な扱いを受けた移民は犯罪に走る可能性が高くなるし、それ以前に排外的な日本人が移民に対して犯罪を行う場合もある。

だったら我々の差別意識をなくすしかない。急な大量の移民流入には拒絶反応を示してしまう日本人を、少しずつ慣らしていくのだ。中国人や韓国人の友達がいる日本人は、彼らを差別したりしない。移民受け入れの制度を作る前に、個人のレベルで外国人に少しずつ慣れていく必要がある。

大学教授のナンシー・J・アドラー(アドラー心理学のアルフレッド・アドラーではない)は、経営の面から多文化共生を論じている。独創性が重要な職種では移民の活用で生産性が向上する。製造業の工場のように、画一的な振る舞いが要求される場所では、文化多様性がトラブルを引き起こす。

移民受け入れで日本社会を豊かにするには、同質性への固執をやめる必要がある。不可能なことではないはずだ。無理して周りに合わせているだけで本音は違う、という経験は誰にでもある。本当は、みんなと違った自分がいるし、自分と違ったみんながいることを感じている。多様性に開かれている。

我々の中にある同調圧力を緩和し、かつ外国人アレルギーを抑制していけば、平和裏に移民を受け入れられる。日本の人口は増加に転じ、さらなる経済成長を達成することができる。みすみす平等に貧しくなることはないのだ。上野の誘いに乗ってはいけない。貧乏がいやなら多様な人々を受け入れよう。

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