人気アニメ映画『君の名は。』 高齢者には不評?(※ネタバレ注意)

shooting.star.tumblr_m7sj2qWXzO1qcbrp0o1_500shooting.star.tumblr_m7sj2qWXzO1qcbrp0o1_500 / Dreaming in the deep south

水面に映る夜空。流れ落ちる星はいずこへ。クリエイティブ・コモンズ 表示 2.0 一般

2016年8月26日に劇場公開された東宝のアニメ映画『君の名は。』。

2017年に入ってもまだまだ人気は衰えていませんね~。田舎へ帰省した正月休みに、遅ればせながら筆者も見てきました。最初に感想を言っておくと、面白かったです。男女の入れ替わりという設定だけはファンタジーですが、それ以外のストーリーや人物にはリアリティが感じられました。主人公の男子と女子、お互いに芽生える恋愛感情が唐突すぎて共感できない! というレビューもときどき見かけます。しかし筆者は「こういうのもあり得るかな」と思いました。

想像してみてください、突然だれかと体が入れ替わってしまったとしたら…… 現実では決して知ることのできない、内面も含めたその人の全てを体で感じることになるんです。急速に親密になっていっても決しておかしくはありません。ただ、逆に大嫌いになるケースもあります。相手の嫌な点からも目をそらせないんですからね。

本作においては、男子高校生の瀧(たき)は女子高生の三葉(みつは)の体に入ったとき、胸をもむ以上のことはしませんでした。三葉は瀧になったとき、瀧が憧れていた先輩女性との関係を悪化させることはしませんでした。お互いに相手が嫌がることはせず、ついでに二人ともが美男美女だったこともあり、彼らの場合には運よく、心から思いあう関係になったのです。

こうして強く結びつけられていった二人ですが、その過程がファンタジーだったせいか、自分たちがひかれ合っていることをすぐに忘れてしまいます。最終的には相手の顔どころか名前さえも記憶から失われ、偶然すれ違っても見ず知らずの他人として通りすぎてしまう……と思いきや、ふと振り返ってお互いにかろうじて相手の存在を認識できたような問いかけをする――ここで映画の幕が下ります。

年齢的に中年の筆者からすれば、普通に「あ~面白かった」です。親戚の子供たちも全員面白かったと言っていました。しかし、筆者の親(高齢者)は「ハッピーエンドになっちゃうんだねえ……」と、どこか不満げ。「気づかないまま別れちゃうほうが良かった?」と聞くと、「そのほうが、『このあとどうなるんだろう』って思う」と答えてくれました。

この点については、映画評論家の宮台真司(57歳)もTBSラジオ『荒川強啓 デイ・キャッチ!』(2016年10月14日放送分)内の「デイキャッチャーズボイス」コーナーでコメントをしています。主人公の二人が再開するラストシーンへの批判でした。通常あり得ない奇跡的な出会いを、やはりあり得ない奇跡として描く……そのほうが現実を正しく描いたことになる、というような内容だったと思います。

パーソナリティーの荒川強啓(70)も、映画の結末を聞いて爆笑していました。人生経験を長く積んで、世界のありようを深く知っている人ほど、小奇麗にまとまったお話はウソっぽくて魅力を感じられないのかもしれませんね。筆者などは、色々な伏線が張られて破綻もなく、さわやかな恋を劇的に描いた気持ちのいいお話だなあ、ライトノベルのお手本のような作品だなあ、と大いに喜んでしまいました。あと、純粋に三葉がキュートでしたね(笑)。三葉が瀧の体に入っているとは知らずに、友達の男子高校生が瀧を「可愛い」と感じてしまったのもうなずけます。

みなさまはどんな感想をお持ちになりましたか?

 

画像:『flickr』 https://www.flickr.com/photos/bethscupham/8023699787/

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