第●次著作権戦争!JASRAC「音楽教室も金払え」ヤマハ「払わない」

2017年2月2日、JASRACの重大な方針転換が判明した。これまで著作権料を徴収してこなかったある分野で、今後は徴収することにしたのだ。それは音楽教室である。JASRACに管理されている楽曲は、音楽教室で指導のため先生や生徒が演奏する場合でも、JASRACにお金を払わなければならなくなるということだ。

ただ、小規模な個人運営の音楽教室は大目に見てくれるという。大規模に音楽教室ビジネスを手掛けるヤマハなどの事業者が徴収対象だ。当然ヤマハのお偉いさんは猛反発。顧問弁護士と一緒になって、教育目的だからお金を払わなくていい、文化的な活動だからお金を払わなくていい、などと主張している。

作曲者や作詞者が言うならわかる。「自分の作品を教育や文化のためにぜひ役立ててください」なんて言われたら、皆が心から感謝して大切に使わせてもらうだろう。しかし、ヤマハは楽曲を作っているわけではない。人が作ったものをヤマハは使い、それで商売しているだけ。なぜ作品の使いかたを他人が勝手に指定できるのか。

同じ教育でも、お受験で入る私立校や塾などは有償であり、公立義務教育は無償である。なぜ無償かというと、国民全員が税としてお金を出しあっているから。みんなのものとはそういう意味だ。そして、みんなの教育だからこそ、学校で著作物を無償で使用できている。

ヤマハの音楽教室は、みんなの教室だろうか。いや、違う。お金を払った客だけが受けられるサービスだ。いち私企業が「教育という公共の利益のため」などと強弁しても通らない。己の利益のために公共をだしに使うべきではない。

もう一つ、個人財産が共有財産であるとの曲解をしている可能性もある。人が作った楽曲を、みんなのものと誤解しているのだ。みんなの中には自分も含まれる。つまり、人のものを自分のものと勘違いしている。だから、勝手に使っていい、と臆面もなく言えてしまう。

目に見えて手で触れるものならさすがにそんな誤解はしない。他人が持っている楽器を盗むことはしない。でも、見えないし触れない楽曲は盗む。盗んでいるという意識すらなく、ごく自然に。抽象的なものを認識して理解するのが難しい人も少なからずいるのだ。

作品は作者のものであることをわきまえよう。作者が「タダで使っていい」と言ってくれれば無料で使えるし、「使うならお金ちょうだい」と言われたらお金を払わないと使えない。お金を払ってまで使う価値はないと思ったら使わなければいい。取り扱いは、見えて触れる具体的な商品と同じ。単純なことだ。

画像:『一般社団法人日本音楽著作権協会 JASRAC』
http://www.jasrac.or.jp/

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